言葉を書く
よく思う。本当によく思うことがある。
多くの傷つけられた言葉。数知れず泣いた日々。失った自信。
取り返すことができない。取り返すことはできない。
こういう生まれなのだ。こういう生まれなのだ。
人間は言いたくなる生き物なんだろう。
直球に、えぐるように。たとえそれが目の前のものを壊したとて。
彼らにとって、目の前にいる人はたまたま使っているこのシャーペンである。
通りすぎる一介の雲である。
やがては去っていくのだ。人とは常にまちなかの~人生の~交差点で会った、ただその一点なのだ。
僕に向けられた多くの「気持ち悪い」はどこへ行くでもない。
ずっと深く、もっともっと奥深く、壊れた自己愛と眠っている。その言葉を放った人が去ったとて。
知らない人と街で目が合うと、バカにされ、笑われている気がする。
なんだ、その顔は。なんだ、その目つきは。
お前はきもちが悪い。
お前は気持ちが悪い。
お前は・・。
親を憎んだことも数知れず。
生まれたことすらも憎んだ。
死にたいと思った。
今も人といたって劣等感で死んでしまいそうだ。
そんなとき、僕は物語を読む。
言葉を読む。
それには力がある。感情がある。思いがある。
たまにそれで泣いてしまう。
泣いてすっきりする。
仕方ない、と思う。
明日からも強く頑張ろう、と思える。
一人じゃない。
だから僕もいつだって、どんなときだって、人を励ます強い言葉をつかっていきたい。
負けてしまわぬように。心折れぬように。